今日の筏問屋田代家のポイントは 出し桁造り です。
軒を深くし、雨に濡れない空間を多くすることは、軒下を使う上でも、出入りす
るにも都合がよいですね。
しかし、軒を普通の長さ以上にせり出すためには、瓦屋根重量を支える仕組
みが必要です。
そこで考え出されたのが
出し桁造り※または、
せがい造りである。
深い軒は、夏季の直射日光を遮るが、冬季の日差しは室内奥まで取り込める
パッシブ設計の考え方です。
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※近世民家形式の一。梁または腕木を突出して側柱面より外に桁を出した
構造のもの。
雪国では積雪荷重を受ける垂木を補強するため、養蚕農家では2階に連絡
または縁をとるために、あるいは全く化粧の目的をもって造られる。
「出し梁造り」ともいう。
出典: 「建築大辞典」(彰国社)より
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つづく
千年杉建築事務所 小林正幸