―住まいに全般に携わる者として、今後何が何でも、新しい住まいだけを提供・提案していく考えを私は持っていません―
「住み手」がいなくなった、いわゆる「空き家」について、有名になった宮崎弁の「どげんかせんといかん」でなくここら言う「どうにかしんと…」の想いで、しばらく綴っていこうと思います。
前回は、「ポスト(郵便受)が大変なことに・・」でした。
今回は、「家の中が臭くなった」について
「空き家」になって、久しぶりに家の中に入ると何やら臭い匂いがします。
カビ臭もあるかもしれませんが、もっと臭いとなると、下水のアノ独特の匂いではないでしょうか。
では、どこから漂ってくるのでしょうか?近くでバキューム車がいなければ排水口が一番怪しいと思います。
どの排水経路にも一時的に水を貯めておく“トラップ”が付いています。
ところが「空き家」になって水を流したりしなくなると、このトラップの中にある水
(封水と言います)が蒸発してしまいます。
すると、下水道本管(又は浄化槽)からの匂いが逆流して来ます。
水が匂いを止めているんです。
ほら、水洗トイレで排便すると水の中に落ちた便は臭くないですよね。あれと一緒。
(例えがリアルすぎ
)
これを防ぐには、どなたかに定期的に水を流してもらうか。排水口にビニール等で目張りでもするしかないですね(若干蒸発を遅くできる程度ですが)。
つづく
千年杉建築事務所 小林正幸