退屈な旅

今日も、二川宿本陣からです。
別館の資料館に展示されていた大名駕籠(かご)下降
退屈な旅


この駕籠を使うといえば、参勤交代です。
「大名が将軍のもとに御礼にゆくことが目的」だったようですが、もう一つは大名の力を弱めることだったとも言われています。
参勤交代は、道中の宿代、江戸屋敷での食住や管理費などに莫大な経費がかかります。その負担によって、大名の力が弱まれば、徳川幕府はますます安泰というわけです。
しかし、刺客から守ったり、権威を見せるためとはいえ、この狭い籠下降
退屈な旅

に乗って十数日間(遠い薩摩藩などは1か月を要したらしい))以上、江戸城まで往復するんですから、お殿様は疲労コンパイ、おまけに藩は財政圧迫で謀反を企てる気にはどの藩もならんでしょう。
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きっと、何人かの殿様は、車酔いしたり、エコノミー症候群になったり、ギックリ腰になったりしたお殿様もいたんじゃないでしょうか。
でも、きっと歩いたほうが早いし、中には車輪を付けて馬に引かせたいと思った捻くれ家臣がいても不思議ではないですね。
事実、坂本龍馬でお馴染み、土佐藩の藩主 山内容堂の場合は、基本的に駕籠が好きでは無く、幕府の建前上、街道では騎馬で進み、宿場町に入る手前で駕籠に乗り換えていましたとの資料があるそうです。
見ての通り、地面からすれすれですから、石がごろごろ転がっていたりする山道や人目につかないところでは、降りて馬に乗っていたという歴史家の見解が載っていました。
そう考えた方が辻褄が合うと思いますねぇ。

また次回に

千年杉建築事務所 小林正幸
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